タイヤ交換に必要な工具は?作業が捗るオススメ工具や手順も知っておこう!

タイヤ交換、と聞いて皆さんはどう思いますか?

面倒だからプロにお任せ?それとも、自分で作業?

実は、道具と手順さえしっかり理解していれば、タイヤ交換は誰でも出来る作業です。

車での外出中に、突然タイヤトラブルに見舞われた場合でも、自力でスペアタイヤに交換が出来るよう、今回はタイヤ交換について紹介していきたいと思います。

注)今回の『タイヤ交換』とは、ホイール付きタイヤを別のホイール付きタイヤへ交換する作業のことを指しています。

スポンサーリンク

タイヤ交換に必要な工具

タイヤ交換に最低限必要な工具は、車体を持ちあげる為のジャッキホイールナットを回す為のレンチ、以上2点だけです。

↑がタイヤジャッキ

リアトランクのカバー空けると折りたたんで車載されていることが多いです。

 

↑がレンチ。これもリアトランクのカバーを空けると車載されていることが多いです。

 

この2点は『車載工具』として車に積まれていることも多いので…(車載工具搭載車両であれば)何も特別な工具がなくても、作業することが出来ます。

ところが、最近は軽自動車を中心に、燃費向上の為に『スペアタイヤ』を積まずに『パンク修理キット』を積んでいる車両が増えています。

そういった車両の場合には、『車載工具』も積んでいないことがあります。

車種によって違いはありますが、ほとんどの場合、『スペアタイヤ』や『車載工具』はトランク(ラゲッジスペース)の下に収納されています。

この機会に、ご自身の車に『スペアタイヤ』や『車載工具』があるかどうか、一度確認してみて下さいね。

 

 

あると便利!おススメ工具

最低限必要な工具は、ジャッキとレンチの2点ということはお話ししました。

当然、その2点があればタイヤ交換作業は出来ます。

しかし、より効率良く作業をするには、あった方が良い工具やおススメの工具がありますので、紹介していきたいと思います。

フロアジャッキ(ガレージジャッキ)

通常『車載工具』として積まれているジャッキは、『パンタジャッキ』と呼ばれるものです。

これはネジを回すことでジャッキが昇降する仕組みとなっているネジ式ジャッキで、テコの原理の応用で女性でも車のジャッキアップが出来るようになっています。

ただ、この『パンタジャッキ』、ネジを回すのが意外と難儀だったりします。

出来れば『フロアジャッキ(ガレージジャッキ)』と呼ばれる、油圧式のジャッキを用意した方が作業がしやすいです。

ジャッキスタンド(リジットラック)

ジャッキのみで車両を支えて作業をするのはとても危険です。

『パンタジャッキ』は緊急用のジャッキですので、非常に不安定です。

また『フロアジャッキ』にしても、何らかの理由で油圧が低下したら車両は下降してしまいます。

そこで、ジャッキの代わりに車両を支えるのに使用するのが、『ジャッキスタンド(リジットラック)』、通称ウマと呼ばれるものです。

安全に作業する為にも、是非とも用意して頂きたいと思います。

十字型レンチ

ホイールナットを緩めたり締めたりするのに使うレンチ。

車載工具のレンチは通常L型レンチですが、おススメは『十字型レンチ』です。

ホイールナットを緩めたり締めたりするのに十分な力をかけられるだけでなく、4種類のナットサイズに対応しているので、ほとんどの車に使用することも出来ます。

インパクトレンチ

電動やエア式等がありますが、格段に作業効率がアップするのが『インパクトレンチ』です。

とてもパワーがあるので、固く締められたホイールナットでも手早く緩めることが出来ます。

ただ、慣れないとホイールナットを締める際にボルトのネジ山を潰してしまったり、そのパワー故に最悪の場合ボルトを折ってしまうこともあります。

ある程度タイヤ交換に慣れてから使用するようにすると良いでしょう。

トルクレンチ

ホイールナットには、決められた締付トルクがあります。

緩すぎると走行中にホイールナットが外れてしまう恐れがありますし、締めつけ過ぎるとボルトに負荷をかけてしまいます。

ホイールナットを締めた後は、規定トルクで締まっているか、トルクレンチをきちんと使用するようにした方が安全です。

(もしトルクレンチを持っていない場合は、早めにガソリンスタンド等でチェックしてもらうようにしましょう)

輪止め

意外と忘れられがちですが、ジャッキアップした車両が動いてジャッキやジャッキスタンドから外れるのを防ぐ為、接地している側のタイヤには『輪止め』をしましょう。

(後輪を上げるなら前輪に、前輪を上げるなら後輪に『輪止め』をかけます)

マイナスドライバー

ホイールカバー(ホイールキャップ)は、コツを掴まないと素手ではなかなか外せません。

そういった時に便利なのが『マイナスドライバー』。

カバーとホイールの隙間に差し込み、テコの原理で外すと楽に外すことが出来ます。

(可能ならばドライバーに布を当てるようにすると、カバーも傷付きません)

軍手

工具ではありませんが、重宝するのが軍手です。

タイヤはとても汚れていますし、作業中に予想外にケガをするのを防ぐことが出来ます。

 

 

タイヤ交換の手順

スポンサーリンク

必要な工具が分かったところで、いよいよ手順の説明です。

1.作業場所の確保

車両をジャッキアップする際には、必ず平らで十分な広さの確保できる場所で行うのが鉄則です。

傾いた路面や、未舗装の場所での作業は厳禁!!

持ち上げている間に車両がバランスを崩したりすることの無いよう、安全には細心の注意を払って下さい。

2.ジャッキのセット

↑サイドから下を覗き込むと、凹んでいる部分があります。

 

車両には『ジャッキアップポイント』と呼ばれる、ジャッキをかける為のポイントがあります(車両によっては無い場合も有ります)。

車をジャッキで持ち上げる場合、車重の全てがジャッキをかけた部分にかかってくることになるのですが…

この『ジャッキアップポイント』は、車重に耐えられるように予め補強された部分です。

適当な部分にジャッキをかけると、要らぬ破損を招いたり、最悪の場合、ジャッキアップ中にジャッキがずれたり外れたりして、大きな事故に繋がる可能性も有ります。

横着することなく、慎重にポイントを探してジャッキをセットするようにしましょう。

3.ホイールナットを緩める

ジャッキをセットしたら、そのままジャッキアップ…といってしまいがちですが、その前にすることがあります。

それは、ホイールナットを少しだけ緩めておくこと(ホイールカバーが付いている場合は、もちろん事前に外しておきます)。

タイヤが宙に浮いている状態では、インパクトレンチでも使用しない限りはホイールナットを緩めることが出来ません。

必ず、タイヤが接地している状態=ジャッキアップ前に、緩めておくようにしましょう。

(ここで注意してもらいたいのは、ホイールナットはあくまでも緩めるだけにしておく、ということです)

4.輪止めをかける

ジャッキアップ前に行う作業として、こちらも重要なのが『輪止め』です。

前輪の作業をするのであれば後輪に、後輪の作業をするのであれば前輪に、必ず輪止めをするようにします。

ちなみに、輪止めをするのは、タイヤ交換するのとは対角となるタイヤです。

(輪止めがない場合は、タイヤを固定できるような木片や石等で代用すると良いでしょう)

5.ジャッキアップする

下準備が完了したら、いよいよジャッキアップです。

タイヤが地面から1cm程度浮くまで、ゆっくりと車体を持ち上げていくようにします。

くれぐれも、持ち上げすぎないように…。

持ち上げすぎると、作業がしにくいどころか車体がバランスを崩しやすくなり、危険度が大幅にアップします。

6.タイヤを交換

レンチを使ってホイールナットをすべて外したら、タイヤを交換します。

交換後、ホイールナットは手で締めていくようにしますが、対角線上に順番に、そして少しずつ締めていくようにします。

こうすることで、ボルトやナットのネジ山を潰さずに作業することが出来ます。

7.ジャッキを降ろす

タイヤの固定が出来たら、ゆっくりとジャッキを降ろします。

油圧式のフロアジャッキを使用している際には、急に油圧を抜いてしまわないように注意しましょう。

いきなり車体をドスン!と降ろしてしまうと、衝撃で車両の足回りが壊れてしまったりすることがあります。

8.最終仕上げ

ジャッキを降ろしたら、ホイールナットを十分に締めつけます。

出来ればトルクレンチできちんと締付トルクをチェックしながら締め付けるのが安全です。

たまに、レンチに足をかけてナットを締め付ける方を見かけまずが、これをするとナットの締め付け過ぎになりますので絶対にしないで下さい。

最後に、タイヤの空気圧調整を忘れずにして、作業は完了です。

 

 

タイヤ交換の動画

 

 

まとめ

タイヤ交換について紹介してみましたが、如何だったでしょうか?

ポイントさえ押さえてしまえば、誰にでも出来る作業だったと思います。

ロードサービスの出動件数でも、常に上位に入る『タイヤ交換』。

いざという時に困らない為にも、必要最低限、自分で作業できるようにしておきたいですね。

「イヤ、自分で交換するのムリそう…」という方は↓の記事もどうぞ。

タイヤ持ち込み交換の工賃が安いのはどこ?また工賃はどれくらい?

スポンサーリンク