ステップワゴンのサイズについて!ヴォクシーやセレナ等と比べると…!?

今回はステップワゴンのサイズについてです。

トヨタや日産のミニバン勢とサイズ比較すると面白い結果が分かりました。

ミニバンですからサイズや広さ等、車種ごとにどんな特徴があるのかをまとめてみました。

 

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ステップワゴンという車が生まれた背景は?

ステップワゴンといえば、ミドルクラスのミニバンというカテゴリーにおいて、人気車種の1つとして多くの人々に認識されています。「ステップワゴン」という車名には、「この車に乗る事で、家族それぞれがステップアップして欲しい」という、ホンダの願いが込められています。父は大黒柱として、母は家族の守り神として、子供は子供なりに芽生えた自我を伸ばすという、「家族としての成長」を感じられる車として生まれたのです。

それでは、他メーカーにおいてステップワゴンのライバル車として挙げられるのは、どのような車種でしょうか。

ステップワゴンの特徴は

  1. 5ナンバーサイズ枠に収まる車両寸法
  2. 3列シートにより乗車定員は6名~7名
  3. エンジンの排気量は2,000cc未満
  4. FFをメインとし、4WDの設定もあり
  5. スライドドアを搭載したファミリーカー

これを踏まえた上で、他メーカーにおける同クラスの車種といえば、

  • トヨタ  → ノア・ヴォクシー
  • ニッサン → セレナ

になってきます。

 

 

 外寸サイズでの比較

メーカー 車 種 全  長 全  幅 全  高
ホンダ ステップワゴン 4,690 1,695 1,840
トヨタ ノア・ヴォクシー 4,695 1,695 1,825
ニッサン セレナ 4,690 1,695 1,865

3車種(ノア・ヴォクシーは兄弟車種で寸法は同一なので1車種と考えます)において共通しているのは、5ナンバーサイズ枠にしっかり収めている点です。

5ナンバーサイズである理由

乗用車は小型乗用車(5ナンバー)と普通乗用車(3ナンバー)に分かれますが、その詳細は道路運送車両法で定められています。

小型乗用車の定義は、

  1. 全長4,700mm以下
  2. 全幅1,700mm以下
  3. 全高2,000mm以下
  4. ガソリン車の場合は総排気量が2,000cc以下

と定められており、それを超えたものは普通乗用車の扱いになります。

3ナンバーというと何となく税金などの維持費が高額なイメージがありますが、自動車税はその自動車の排気量によって区分されており、重量税はその自動車の車両重量によって区分されていますので、一概に3ナンバー車の維持費が高額という事はありません。

一昔前には、エンジンの排気量は1,800ccでありながら車幅が1,700mmを超えていた為に3ナンバーになっている車がありましたが、この車の自動車税は2,000cc以下の区分ですので維持費は小型乗用車と変わりありませんでした。

では上記の3車種のサイズを見てみましょう。全長は4,690~4,965mm、全幅は1,695mmとほぼ5ナンバーサイズ限界値です。

記載はしませんでしたが、総排気量は3車種とも1,996~1,997ccとギリギリの値に収めています。そこまでして5ナンバーサイズにこだわる理由としては、我が国の道路事情を鑑みた上での取り回しの良い自動車のサイズの追求、そして3ナンバーは維持費が高いという間違った思い込みを今でも信じるユーザーの懸念の回避しかないでしょう。

「5ナンバーサイズ」というキャッチコピーは、現在でも非常に有効なアピールポイントとして健在なのです。製造誤差を見越した上でのこのギリギリのサイズなのです。

今、広くて実用的な車を求める人が多いので、5ナンバー枠に収まる範囲内で、できるだけ大きな車を作ろうとするメーカーの狙いが見えますね。

各メーカーによる「作り」の違い

当然、同じ層をターゲットとした車種ですので、特徴も似通ってきます。その中で「あえて差をつけるとすれば」というポイントが各メーカーに違いが出てきます。

室内空間の大きさの比較

メーカー 車 種 室 内 長 室 内 幅 室 内 高
ホンダ ステップワゴン 3,220
1,500 1,425
トヨタ ノア・ヴォクシー 2,930 1,540 1,400
ニッサン セレナ 3,240 1,545 1,425

数値を比較してみると、室内空間の広さにおいては日産セレナに軍配が上がります。それもそのはず、日産セレナは「国内ミニバンクラスNo.1の室内空間」を謳っているのですから、数値では一番大きくなります。

では、室内寸法とは「どこの数値」を測るのでしょうか?

簡単に言えば、「一番広い部分の寸法」です。最大となる箇所の値がカタログ上の室内寸法として記載されます。では実際に乗った時に広く感じるのはどのミニバンなのでしょうか?

室内を快適に広く使う為の各メーカーの工夫

外寸がほぼ同じ基準で作られている3車種ですが、その室内空間を有効に利用する為に各メーカー独自の趣向を凝らしています。その特徴を簡単に見てみましょう。

トヨタ(ノア・ヴォクシー)

セカンドシートのスライド幅は3車種の中でトップの810mm。室内のシートアレンジは最も多彩な1台と言えるでしょう。セカンドシートの座面のみを跳ね上げて、セカンドシート・サードシート間のスペースを確保し、サードシートメインで使用する事も可能。

日産(セレナ)

室内空間の寸法はとにかくミニバントップ。運転席・助手席よりも後部座席への乗り降りを快適に行う為に、「ハンズフリーオートスライドドア」を開発・採用。手がふさがっている時でも快適に車内に入れるよう工夫を凝らしました。

ホンダ(ステップワゴン)

3車種の中では唯一、サードシートの床下収納を採用。左右跳ね上げ式の他2車種に比べ、サードシート格納時の室内空間の広さはミニバントップと言えるのでは?「わくわくゲート」と名付けたバックドアは縦にも横にも開くことができ、バックドアからの人員の乗り降りも可能にしました。後方が狭い場所でも開閉でき、開口部の大きさは3車種No.1です。

 

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各メーカーの工夫から見たターゲットの違い

前述した各メーカーの工夫・特徴をよく考えると、同じミニバンでありながらターゲットに微妙な違いが出てくるのがわかります。簡単にまとめると・・・

トヨタ(ノア・ヴォクシー)

シートを動かす事によって生まれるスペースを活用する人向け。ファミリーのみならず、荷物を多く積んだり車内で休息を取る人には便利なクルマ。室内スペースを有効活用するという考えを第一にしている。

日産(セレナ)

ファミリーの中でも、子供が小さい家庭をターゲットにしたクルマ。親が扱いやすく便利に使えるという事を前面に押し出している。ハンズフリーオートスライドドアなども、操作する人間の便利さを第一に考えている。

ホンダ(ステップワゴン)

ファミリーの中でも、子供がある程度自分の考えで動き回る事を前提に、使いやすく便利に仕上げているクルマ。スライドドアだけでなくバックドアからも乗り降りできる点や、バックドアへの移動をし易くするためにサードシートの格納方式を工夫したりと、2列目・3列目に乗車する人の事を第一に考えている。

 

 

では、まとめです

カタログ1つあれば、数値上の比較は簡単にできます。今回はステップワゴンを中心に他社との比較をしてみましたので、数値を拾えばすぐにできるのですが、「サイズの比較」をした場合は少し違ってきます。

「サイズ」というと、数値よりも少し大きな意味合いをもってきますので、単純な数値の比較だけではできなくなってくるのです。極端な例ですが、シートが厚くしっかり作られているクルマと薄っぺらに作られているクルマでは、同じ室内寸法でも有効活用できるスペースには違いが出てきます。

私個人の考えで辛口な意見になるかもしれませんが・・・・・

「乗員」をターゲットにしたサイズの比較ではホンダステップワゴンに軍配が上がるのでは?

「荷室」を考えたサイズの比較ではトヨタノア・ヴォクシー?

「数値上の大きさ」では日産セレナ?

どっちつかずかもしれませんが、単純比較はなかなかできませんでした。数値上では間違いなくセレナなのですが、荷物を積もうと思えばノア・ヴォクシーの方が広く使えますし、後部座席に座る事を考えればステップワゴンが最適だと思うんです。

やはり今回の比較でも痛感しましたが、自動車は三者三様ならぬ、「三社三様」ですね。(今回はメーカー三社の比較でしたので・・・スミマセン)各車一長一短、使い手が変われば選ぶ車も変わります。

カタログだけでは見えてこない所もたくさんありますからね。自身のニーズを整理し、慎重に選んで欲しいものです。

最後までごらんいただきありがとうございました。

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