プリウスPHVの実際の燃費はどうなの?電気代は安い?

2017年2月、トヨタはPHVとしては2代目となる新型プリウスPHVを発売しました。初代プリウスPHVの発売から5年、新型は電気自動車(EV)として著しく進化しています。

電気自動車としての進化は環境性能・省エネ性能の進化であるとともに、「この車はどれだけ安く維持できるのか?」という車選びの重要な指針への答えを導きます。

この記事では今まさにプリウスPHVの購入に悩まれている方の為に、PHVが本当に賢明な選択なのかコストの観点から検証していきます。

 

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そもそも1回の充電でどのくらい走れるの?

コストを考える前にそもそもプリウスPHVは電気自動車として「使える」車なのでしょうか?

ガソリン車では1ℓの燃料で何km走れるかを燃費で表しますが、電気自動車では1kWhの電力で何km走れるかを「電費(電力消費率)」で表現します。

その電費をベースとして満充電でどのくらい走れるのか?というEV走行換算距離がPHVの基本性能の要となります。

プリウスPHVのカタログ値ではEV走行換算距離は68.2kmです。これは満充電にしておけば電気だけで70km弱の走行が可能ということです。

先代プリウスPHVのEV走行換算距離が26.4kmだったことを考えると飛躍的な進歩を遂げています。

ちなみに日本の平均的走行距離は年間1万km、1日換算で約27kmですので充電サイクルは2~3日走って充電というパターンが多いのではないでしょうか。

プリウスPHVは電気自動車として充分に使える車と言えそうです。

 

 

家庭用コンセントでも充電できるの?

車載のエンジンによる充電と発電のほか、車外から電力を受け入れられるのがPHVの強みです。

  • 一般家庭用100Vコンセントであれば約14時間
  • エアコン用など200Vであれば約2時間20分
  • 急速充電器であれば約20分

これには3つ方法があり、一般家庭用100Vコンセントであれば約14時間、エアコン用など200Vであれば約2時間20分、ディーラーやサービスエリアに設置された急速充電器であれば約20分で満充電できます。ただし急速充電器の場合、バッテリーの保護上80%までしか充電できません。

もちろん家庭用電源で充電するには基本的に一戸建てであり、屋外にコンセントを設置する必要があります。200Vの専用配線工事の費用としては5~10万円以下というところでしょうか。

またトヨタ提携の充電スポットでは2.7円/分の従量料金、月々1,080円の定額プランで手軽に充電することができます。最寄りの充電スポットはトヨタのホームページ上で確認できます。

 

 

月々の電気代はどのくらいかかるの?

まるで家電量販店で交わされるようなフレーズですが、来るべき電気自動車社会のディーラーではこうしたやりとりが日常的に飛び交うでしょう。

プリウスPHVのカタログ値の電費(電力消費率)は10.54km/kWhとEVとしてトップクラス、こちらも先代よりぐっと効率的に進化しています。前述のEV走行可能距離68.2kmを踏まえると必要な電力は約6.47kWhとなります。それでは具体的に電気料金に落とし込んでみます。

TEPCO(東京電力エナジーパートナー)のホームページを見てみますと、一般家庭向けのプランで1kWhあたりの電気代は現在約24円です。つまり68.2km走行するための電気代は約155円、仮に毎日70km弱の走行を30日繰り返したとしてかかるひと月の電気代は約4,650円ということになります

 

 

実際の燃費は?

ガソリン車においてカタログ数値の燃費と実燃費に落差があるように、電気自動車でも運転方法や道路状況の他、天候によっても電力消費率は変動します。

そこでユーザー口コミを総合しますと満充電での走行可能距離は一般道、高速道路とも概ね50~60km程度という結果が出ていました。

実燃費がカタログ値7掛けがセオリーであるガソリン車と比較すると、プリウスPHVの電気自動車としての実電費はカタログ値の平均8掛けとなり良好と言えます。

またガソリン車は高速道路より一般道のほうが燃費が落ちるのに対し、プリウスPHVではほとんど違いがないか一般道に比べ高速道路においての電費が若干落ちるという興味深いデータもあります。

これは車の減速エネルギーをモーターの発電に再利用するトヨタの回生ブレーキ技術の特性で、ストップ&ゴーの多い道路環境でこそ省エネ効果を発揮しやすいためです。

 

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PHVはガソリン代も安くなるの?

PHVの基本性能の要、電気自動車としての側面を述べてきましたが、ここではハイブリッド車としての燃費性能にも触れたいと思います。

プリウスPHVではバッテリー残量が20%を切ったあと、もしくは急加速時など、アクセルを強く踏み込んだ際にエンジンが目覚めて発電と充電を始めます。

つまり普通のハイブリッド車に変わるわけです。そこで気になるのが燃費性能ですがカタログ値では37.2km/lと、プリウスの40.8km/lには敵わないものの、それでもハイブリット競合車と比べて非常に優秀な数値です。

エンジンが目覚めてもハイブリッドとして走るわけですから、普通のガソリン車に比べれば遥かに燃費が良いです。

それでは実燃費はどうでしょう?

 

 

プリウスPHVとプリウス、燃費がいいのはどっち?

プリウスPHVの実燃費についてユーザー口コミを総合すると、一般道25~30km/l、高速道路35km前後という結果が出ています。

とはいえPHVではガソリンは電力の補完エネルギーとして使用される為、燃費単独としての抽出が難しくデータは多くないのが実情です。

対してプリウスの実燃費は一般道26~30km/l、高速道路35km前後という結果で、プリウスPHVもプリウスも燃費性能に関してはほぼ同等に極めて優秀ということがわかります。

 

 

結局、プリウスPHVはお得なの?買いなの?

ここであらためてプリウスPHVとプリウスの走行コストの比較をしていきます。

はじめに条件として以下を設定しました。

  • プリウスPHVの実電費8.43km/kWh(1kWhの電気料金を24円)
  • 両車とも実燃費は27.5km/l(1ℓのガソリン料金を127円)
  • プリウスPHVは55kmまでEV走行、以降をハイブリッド走行

 

①毎日30km走行した場合のコスト

  • プリウスPHV:86円/1日、2,580円/30日
  • プリウス:138円/1日、4,140円/30日

 

PHVが年間コストで18,720円お得

 

②毎日50km走行した場合のコスト

  • プリウスPHV:144円/1日、4,320円/30日
  • プリウス:230円/1日、6,900円/30日

 

PHVが年間コストで30,960円お得

 

③毎日80km走行した場合のコスト

  • プリウスPHV:230円/1日、6,900円/30日
  • プリウス:368円/1日、11,040円/30日

 

PHVが年間コストで49,680円お得

 

長距離になればなるほどプリウスPHVはEV走行の恩恵を受けてコストメリットは高まりますが、ハイブリッドに切り替わる目安の56km以降は徐々にその差は縮小していきます。

とはいえ両車ともハイブリッドでもトップクラスの燃費性能ですからガソリン車に比べると驚くほどリーズナブルです。

 

現在、プリウスPHVの車両価格は税抜366万6,600円(Sナビパッケージ)、プリウスの車両価格は税抜249万4,000円(Sセーフティプラス)とその差額は約120万円です。単純に車両価格の差額を走行コストで還元しようと考えることは現実的でなくナンセンスかもしれません。

現在、海外では近い将来のガソリン車・ディーゼル車の新車販売禁止とともに電気自動車社会へのシフトチェンジが続々と表明されています。

その未来へのバトンの担い手としてトヨタは新しい環境先進車プリウスPHVを提案しました。日常ではEVの環境性能と利便性を享受しつつ、ロングドライブでの安心をガソリンで担保にする、そうした次世代カーライフの提案こそがプリウスPHVの真骨頂ではないでしょうか。

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