昨今、プリウスPHV・リーフ・ノートe‐POWERなど、ハイブリッド・電気自動車化の技術が急速に進化してきています。
その中で今注目なのが、三菱アウトランダー。
SUVでありながら、プラグインハイブリッドEV車、省略してPHEV仕様車がある事で注目されていますが、実はガソリン仕様車も存在します。
正直、ガソリン仕様車と値段の高いPHEV仕様車、総合的に考えてどっちがお得なの?買うべきはどっち?とお悩みの方も多いはず………。
そこで、実際乗っている方の口コミや情報を集めてPHEV仕様車とガソリン仕様車の実燃費の違いをまとめてみました。
スポンサーリンク
カタログ値はどれだけ違う?
ガソリン仕様車
- 2.4L MIVEC SOHC 16VALVEエンジン:JC08モード 14.6km/L
- 2.0L MIVEC SOHC 16VALVEエンジン:JC08モード 16.0km/L
PHEV仕様車
充電電力使用時走行距離(国土交通省審査値)
- G Navi Package・G Safety Package・M:JC08モード 60.8km
- G Edition・G Premium Package:JC08モード 60.2km
- ハイブリッド燃料消費率(国土交通省審査値)JC08モード 19.2km
※三菱自動車HP参照
カタログ値だけ見るとやはりPHEV仕様車の60.8kmというのは正直驚異的な数値ですよね?ただ気になるのが、ハイブリッド燃料消費値の19.2km。あれ?通常のガソリン仕様車と驚く程の差はない感じがします。
では、実際の燃費効率はどうなのでしょうか?実際乗っているオーナーさんの口コミを中心に調べてみました。
実際の燃費はどうなの?

ユーザーの口コミを調査して実際の燃費を探ってみました。
ガソリン仕様車
- 「特に渋滞の無い街乗りで11.7km/Lとなりました。」
- 「現状ではリッター8km位かな。冬の北海道ですから可もなく不可もなくって感じ。」
- 「市街地で10km程度。流れが良い幹線道路で12~13km程度。」
- 「メーター表示ですが、市街地:7割、高速3割で11km/Lくらいです。エンジンはブンブン回さないようにはしています。」
- 「街乗りがほとんどですが9~10kmって所です。」
- 「4ヶ月乗って全体で11.0km/L強といったところです。」
ガソリン仕様車のオーナーさんの口コミをいくつかピックアップしてみましたが、平均値は大体11km/L前後を出している様です。カタログ値までとはさすがに行きませんが、満足はいく程度の記録は出している様です。2.4L車の口コミで検索してみましたが、2.0L車でしたら、もう少し燃費は上がるでしょうね。
PHEV仕様車
- 「ECOモード、エアコン未使用でEV走行をし、無くなればチャージモードで発電を繰り返して16km/Lでした。
- 「バッテリー走行は、エアコンを使用すると30km程度。」
- 「暖房をよく使用して15kmぐらいです。」
- 「平均して高速ですと14kmくらいです。急な上り坂などパラレルを多用する高速ですと12kmに悪化します。平地ですと14~16kmぐらい行きます。一般道ですと15kmくらいです。」
- 「毎日往復50kmの距離を通勤で使っていますが、電費を気にしながらで電気のみ。電費を気にせずだと少し足りないくらいです。」
- 「高速も一般道も13~14kmくらいかな。」
PHEV仕様車のオーナーさんの口コミをピックアップしてみましたが、通常走行ですと大体14km/L程度で、バッテリー走行を使用している方は30~50kmと驚異的な数値を出していますね。
さてさて、この2種の仕様を口コミから比べてみても、通常走行なら、驚く程の差は意外と無い事がわかります。
もちろんバッテリーフル充電使用の走行距離は驚異的ではありますが、意外と使いこなせていない状況があるようです。しかもPHEVは運転の仕方に大分左右される事が、オーナーの口コミにも載せられています。
もちろんガソリン仕様車でも、発車時の急加速や急発進、山間部など道路状況によっても変わってはきますが、PHEV仕様車の方が考えて走行しないといけないようですね。
スポンサーリンク
コスパが良いのはPHEV?ガソリン仕様?
では、ガソリン仕様車とPHEV仕様車とは、正直コストパフォーマンスに優れているのはどちらなのでしょうか?
まずは価格差をチェック
- ガソリン仕様:2.0L[2WD]:2,538,000円~2,990,520円
- ガソリン 仕様2.4L[4WD]:2,831,760円~3,284,280円
- PHEV仕様:3,659,472円~4,789,260円
基本グレードの価格帯の差は80~150万とやはり同じ型であっても、プラス100万円程の差は否めません。特にPHEVは先進技術の粋を集めていますので高額となります。
維持費
では、高額な車両代金を支払っても維持費はどのくらいの差があるのでしょうか?
1日30km / 1ヶ月計900km走行するとしたなら…
ガソリン仕様車:仮に125円/1Lとし、口コミ平均燃費11kmとするなら概ね月額10,300円の維持費。
PHEV仕様車:三菱自動車電動車両サポートのプレミアムプランを利用し、月額1,500円(無料500円分含む)。急速充電での充電で、平均充電料金300円/30分(プランや施設などによって料金は変わります)とした所、バッテリーのみの使用なら満タン時40km走行で、月6,750円位の充電料金になるので基本料金と合わせて月約8,000円弱で維持できる。通常走行時の平均が14km/Lなので、約8,000円。
考察
PHEV仕様車でも月に掛かる維持費の差は2,000円位なので、実際はそこまでランニングコストは変わらない様です。むしろ車両価格がプラス100万円位の差があるので、元は取れない可能性もあります。
しかし、自宅にソーラー自家発電設備があって充電する際のコストが掛からなかったり、ひと月の走行距離が多く、バッテリー走行をうまく活用できるなど、条件によっては断然PHEV仕様車の方がコストパフォーマンスは優れています。
結局、コスパはどちらがいいの?
さてさて、ここまでアウトランダーをガソリン仕様車とPHEV仕様車と分けて調べてきましたが、正直、普段街乗り・たまに高速で遠出ぐらいでしたら、ガソリン仕様車でも十分な感じもあります。
近頃は他社も含めて、ハイブリッドシステムに大きなメリットを感じている方は、意外と少ないので、高いハイブリッドシステム搭載の車にする必要はなかったのではないかとの口コミも多く見受けられます。
そして意外にもガソリン仕様車もPHEV仕様車も、SUVのジャンルの中でのアウトランダーは評判が良く、他車に比べても燃費性能も良く、乗っているオーナーさん方の口コミを見てみても、満足している方が実際かなり多い車なのです。
なので、トータルのコストパフォーマンスがいい車として考えるのなら、様々な条件に照らし合わせてみないと、どちらが良いのか一言では言い表せません。環境や運用方法によってはコスパの優劣が変わってきますが、まとめると次のようになります。
PHEVの方がコスパが優れる人のタイプ
- 家にソーラー自家発電等が既に設置してある
- これから充電設備を用意しなくても良い
- 走行距離が長く、バッテリー走行をうまく活用できる
ガソリン仕様の方がコスパが優れる人のタイプ
- 充電設備を設置しなくてはいけない人
三菱自動車が、日産リーフの様にEV車のみとして出すのではなく、ガソリン仕様車とPHEV仕様車の2種類を出している理由はユーザーが柔軟に対応できるようにするためかもしれませんね。自分の環境や運用方法に応じて、ベストな選択をしてくださいということなのでしょう。
アウトランダーはユーザーからの評価が高く、実は優秀車という事がわかってきました。次回はガソリン仕様車とPHEV仕様車と性能的な違いを掘り下げてみたいと思います。
スポンサーリンク
関連記事