フィアット500のエンジン、ツインエアとは一体何なのでしょう。わずか2気筒900cc のようですが1.2Lよりも価格が高く設定されていますし、名前も「ツインエア」とスペシャルなネーミングです。
今回はフィアット500のツインエアとは何なのか、1.2Lエンジンとどう違うのかについてご紹介していきます。
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フィアット500のツインエアって何?
「細かい説明は良いから、わかりやすく違いをおしえてください」という声が聞こえてきそうですが、ツインエアがどういうものなのか簡単に説明させていただきます。
自慢のエンジン「マルチエア」を2気筒で=ツインエア
フィアット系列(アルファロメオとかも)で採用されている自慢のエンジン「マルチエア」。BMWでも作れなかった、電子制御油圧式の吸気バルブコントロールシステムです。聞くと「へ~」くらいにしか思いませんが先進的テクノロジーなんです。
そのマルチエアテクノロジーを2気筒で採用するという意味で「ツインエア」となりました。日本のメーカーだと変なネーミングを付けそうですが、「ツイン」にするところがカッコイイですね。


2気筒になったことでメリットは多い
2気筒になるとパワーが落ちてショボくなるのでは?と思われる方もいるかもしれません。でもこの2気筒は世界で流行している技術「ダウンサイジングターボ」なんです。
エンジンをターボ化することでパワーを確保、気筒数が減ったことで燃費も向上するという今流行の技術です。フォルクスワーゲンがダウンサイジングターボに取り組み始めて、今では世界中の車メーカーが真似ています。(日本でも取り入れられています)排気量が小さくなるので環境対策になるんですね。
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1.2Lと比べて走りやスペックに違いはあるの?
スペックや価格
1.2L | ツインエア | |
排気量 | 1240cc | 875cc |
出力 | 69ps | 85ps |
トルク | 10.4 | 14.8 |
カタログ燃費 | 19.4km/L | 24km/L |
価格 | 199万円 | 228万円 |
比較すると違いが分かるのですが、4気筒の1.2Lエンジンよりも2気筒のツインエアの方がスペックが高いことが分かります。
上記のツインエアの説明の所でも解説しましたが、ツインエアは排気量は小さいですがターボ化しているので、1.2エンジンよりもスペックが高くなります。
ただ、価格も30万円あがります。「30万円も違うんじゃ1.2Lで良いかな・・」という人もいると思いますが、私のオススメはツインエアエンジンです。その理由はこれからご説明しますが、ツインエアの方が魅力的なエンジンになっています。


1.2Lエンジンとツインエアではキャラクターが違う
排気量もスペックも違うんだから走りが違うのは当たり前、と思われるかもしれませんが、同じ車でもキャラクターが全然違う車になっています。そのキャラクターの違いが、私がツインエアをオススメする理由です。
1.2Lエンジンは「個性は無いけど普通に良い子」
1.2Lエンジンは良くも悪くも「普通」です。クラスにいる「個性は無いけど普通に良い子」的な感じ。音や振動も少なく、普段の運転でソツなく私達の足になってくれます。
ただMINIクーパーとかのように元気に走るかというとそうではありません。パワー不足という弱点もあります。ゆる~く走る分には不足はないですが、ダッシュしたいときや上り坂でパワーが足りません。
特に上り坂では、エンジンがグオーーっとひたすらに頑張る感じになります。まるで「あまりアクセル踏まないで~」と言われているかのように。
また「普通」すぎて楽しさが薄い車でもあります。見た目は可愛くてオシャレだけど、エンジンに個性は無いです。極端にいうと普通の日本車みたいな感じ。
昔のフィアット500のような「どこか頼りないけど元気な感じ」は味わえないです。逆に言えば「見た目が気に入ってフィアットに乗りたい、エンジンは気にしない」という人には1.2Lエンジンの方がオススメです。
ツインエアは「運転が楽しいハイテクポンコツ車」
ツインエアは1.2Lエンジンとは別物のパワー感と躍動感があります。アクセルをグッと踏むとターボが炸裂して、車体がグッと前に押し出されます。車重が軽いこともあり、車がビューンと加速する感じです。
だからといってスポーツカーみたいな危険を感じるような加速感ではなくて、「あ、FIATっぽいかも」と思えるような楽しい加速感です。女性でも普通に扱えますよ。
わずか1900rpmでトルクを発生するので、信号発進やちょっとした追い越しなどもラクにこなせます。こういうメリハリのある走りが、1.2Lエンジンでは感じられないところです。
そして大きな特徴がもう一つ・・・それは振動です。ツインエアは2気筒ゆえの振動の大きさがあります。
この振動は賛否両論なところで、「昔のフィアットみたい」「懐かしい」「運転している感がある」という人もいれば、「不快」「なんでこんなに振動がすごいの」という人もいます。
フィアットの狙いとしては、1960年台のリバイバルカーとして、あえて振動を感じさせるようにしているのだと思いますが、この振動は一度試乗して体験してみたほうが良いと思います。
国産のコンパクトカーと同じ感覚で乗ると「あれ、ナニコレ?高い割にポンコツっぽい」と思ってしまうかもしれません。



まとめ
- フィアット500のツインエアは2気筒ダウンサイジングターボ
- フィアット自慢のマルチエアを2気筒にしたところに由来している
- 1.2Lエンジンはオシャレなシティカー
- ツインエアはフィアット車っぽさ満載のリバイバルカー
ツインエアは加速にパンチ力があり、キビキビ走れるので運転が楽しい車です。独特の振動がありますが、これを「味」として捉えられればツインエアがオススメです。
振動がイヤ、価格を安く抑えたいという人には1.2Lエンジンが良いです。パワー不足は否めませんが、ゆっくり走る分には問題無いでしょう。
イタリア車は国産車のように「普通」ではなく、ドライバーのフィーリングに訴えかけるような特徴を持っています。振動が大きい、ターボの加速力があるなど、車に味があるんですね。
ですので、クドいようですがイタリア車に乗るのであれば、車の雰囲気を味わえるツインエアにしてみてはいかがでしょうか。「なんか変な車」と思いながらもそのうち愛着を感じるようになるハズです。
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