ルパンが乗っている車のイメージといえば?と聞かれたら多くの人が思い浮かべるのは「レトロな小さな車」ではないでしょうか。
可愛らしいルックスなので「あの車って実在するのかな?」と気になる人も多いと思いますが、実はちゃんと実在する車でした。
車の正体は、イタリアの自動車メーカー「FIAT」の旧車、フィアット500チンクエチェントです。今回はルパンの愛車であるFIAT500チンクエチェントがどんな車なのか、中古相場はどれくらいなのかをチェックしてみました。
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1,ルパンの愛車フィアット500チンクエチェントってどんな車?
①1957年に誕生したフィアット500
ルパンが乗っていた車は正式名称を「フィアットNUOVA500」といいます。なぜチンクエチェントと呼ばれるかというと、イタリア語で「500」を意味するからです。それゆえに通称チンクエチェントと呼ばれるようになりました。人によってはチンクチェントという人もいます。
この車が開発されたルーツは「スクーターユーザーの獲得」にありました。当時のイタリアでは簡単な移動手段としてスクーターが大流行しており、自動車を買えない人たちはみんなスクーターに流れていました。
そうした層を取り込むべく生まれたのがフィアット500チンクチェントです。フィアット500チンクは、先代型であるフィアット500セイチェントよりもさらにコストを抑え、「4人乗れる屋根付きスクーター」として開発されました
②スペックがヤバい
フィアット500チンクは今では考えられないようなスペックでした。なんと排気量は479cc、出力は15馬力です。今の1000cc の車でさえ60馬力以上あること考えると、スペックが低いことが分かると思います。
しかし、意外にも当時はかなり速い車でした。
スペックだけを見るとかなり遅そうにみえますが、最高速度は95キロも出たのです。フィアット500チンクは車重がわずか470キロしか無かったので、15馬力でもかなりのスピードを出すことができました。
③乗り心地や騒音が問題だった、そこで生まれたのが・・・
フィアット500チンクの問題点、それは「乗り心地」と「騒音(エンジン音)」
最高速度95キロを出すには、アクセルを床に付くくらい踏み込む必要がありました。そして日常で使うスピードを出すにもアクセルをそれなりに踏み込まなくてはいけなく、かなりの騒音が発生していました。
軽自動車に乗ったことがある方なら分かると思いますが、坂道や高速道路でスピードを出そうとしてアクセルを目いっぱい踏み込むと、エンジンから「グオワァーっ!」とすごい音がするハズです。あれに近い感じですね。
また乗り心地もキツイものがありました。フィアット500チンクは安価で製造することをコンセプトとしていたので、乗り心地も良くありませんでした。それに加えて、さきほど紹介した騒音のようなエンジン音も発生していたので快適性が問題となっていたのです。
それらの問題を解消するために生まれたのがキャンバストップ。
屋根を開閉可能にして騒音を逃がすことを考えたのです。そうすることで快適性の確保に繋がるのでは・・・というアイデアでした。
④キャンバストップから五右衛門や次元が飛び出す
アニメの中で車の屋根から次元や五右衛門が飛び出すシーンが多々あります。身を乗り出して発砲したり、五右衛門が斬鉄剣でパトカーを切り刻んだりなどですね。
本来は快適性確保のために設けられたキャンバストップでしたが、アニメの中では追手対策として次元や五右衛門が活躍するために使われていました。
世界を股にかける名泥棒なのにチョット貧乏なルパン達らしい、車の使い方ですね。今あるもの、使えるものをフル活用している感じがあって似合っています。
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2,フィアット500チンクチェントの中古相場はどれくらい?
最近はファッションでもレトロがブームになっているので、レトロをオシャレと捉えている人がとても多いです。フィアット500チンクチェントのようなレトロ車に乗ってみたいという人も多いはず。
そこでフィアット500チンクチェントの中古相場を調べてみました。
①相場は150万前後
相場を調べてみたところ、150万円前後であることがわかりました。スペックは低めですが旧車なのでプレミア価格がついています。(ファンが多いこともある)価格は要相談のところも見られました。
そして調べてみてもう一つわかったことがあります。それは台数が非常に少ないこと。今から50年以上前に活躍していた車なので中古販売自体がものすごく少ないです。
ルパンの愛車みたいなあクリームイエローのフィアット500チンクチェントを探すのは難しいかもしれないですね。
②維持費と扱いに注意
フィアット500チンクは今から50年以上も前の車です。いうまでもなく部品の摩耗や耐久性が低下しています。当時は95キロを出せても今95キロを出そうとしたら、故障してしまうかもしれません。もし故障しなかったとしてもエンジンに高負荷をかけるのはちょっと怖いです。
ですから扱いには注意が必要となります。スピードがでないことを「かわいいなぁ」と思えないと、オーナーにはなれないかもしれません。
フィアット500チンクを購入するには、ちょっとやそっとのトラブルを許せる「愛」が必要ですね。
③もし安心して乗りたければ復刻版フィアット500を
現在フィアットでは当時のフィアット500チンクをモチーフとしたリバイバル版が発売されています。ヴィンテージカーの雰囲気はありませんが、当時のフィアット500のようなレトロ感はうまく再現されています。
ルパンの車のように「小さいけど元気よく走る」という点もうまく再現されていて、ツインエアエンジンならそれを味わうことができます。
もし故障にも強いフィアット500チンクに乗りたいなら、現代版フィアット500がオススメです。
3,まとめ
- ルパンの愛車は正式名称「フィアットNUOVA500」。通称チンクエチェント。
- 1957年に誕生し、大ヒット作となった
- 誕生のルーツは「スクーターユーザーの獲得」。
- 当時大流行していたスクーターからの乗り換えを狙った車だった
- 低スペックながらも95キロでた。しかし騒音と乗り心地が問題点だった
- 中古相場は150万円前後。程度の良い物だったら200万円くらいするかも
ルパンの愛車として有名な車は1957年製のヒストリックカーでした。利便性はないと思いますが、ルパンたちのような小洒落た人たちによく似合う車です。
中古で探すのは維持するという意味でも、少々難しいと思いますが、現代版であれば約200万円で購入することもできます。
ルパン達のような、雰囲気を味わえるかも?!
それでは今回はこのへんで・・最後までご覧いただきありがとうございました。
みなさん良いカーライフを♪
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