80年代まではマニュアル車が多かった時代。
スポーツカー全盛期であり、色々なマニュアル車が出ていました。
今ではオートマ車がメイン。私個人としてはマニュアル車大好きなので、新車でマニュアル設定がないことで購入を見送ったことも。そんなマニュアル車とオートマ車の違いと、燃費の違いについて比較してみました。
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オートマ車とマニュアル車の違い
- クラッチの有無
- 手動ギアチェンジの有無
マニュアルは第三のペダル「クラッチ」がある
マニュアル車とオートマ車の根本的な違いは、マニュアル車にしかないクラッチです。
『オートマ車しか運転したことがないよ!』って方に分かりやすく伝えると、アクセルとブレーキの他に、足で操作するクラッチペダルというものが追加されます。

↑の画像を見ればわかりますがペダルが3つです。この1番左のペダルがクラッチ。オートマだとアクセルとブレーキしか無いですよね。
さらに、マニュアルはギアチェンジを手動で行う
オートマ車は自動でギアチェンジを行ってくれますが、マニュアルは手動でギアチェンジを行わなきゃいけません。
マニュアル車に乗っている人が運転中に、左手でレバーをガチャガチャ操作している光景を見たことありませんか?

↑の画像のように左手でレバー(シフトレバーと言います)を操作してギアを変えます。
しかも
この左手の操作は、さきほど紹介したクラッチペダルを踏みながら行うんです。
【左足でクラッチペダルを踏みながら、左手でシフトレバーを操作して任意のギアに入れます】
こうやって初めてギアチェンジが可能になります。
マニュアル車はギアを変えるたびにこの操作をしなきゃいけないんです。(だから面倒と言われる)
一方、オートマは……この操作をぜ~んぶ自動でやってくれています。
オートマって普段当たり前に運転していますけど、いかに優れたハイテクであるかが分かりますね。
『半クラ』って言葉聞いたこと無いですか?
マニュアル車は『半クラ』をしないと走りだせないんです。信号発進時など、一時停止するたびに行います。
※半クラとは……
- 踏み込んでいたクラッチペダルから左足を少しだけ離す
- 左足を離し始めると車が少し前進し始める
- 車が動き始めたら右足でアクセルペダルをゆっくり踏み始める
- 車が完全に動き始めたら左足をクラッチペダルから離す
という一連の動作です。
免許を取るときはこのめんどくささを省くか、運転の楽しみを取るか悩んだこともあります。(面倒くさい!と言う人もいるんですけど、自分で操作している感じが楽しいんです)
半クラってどういう仕組なの?
操作自体は慣れると簡単なんですが、仕組み(構造)はちょっと難しいかもしれません。
クラッチはエンジンの動力をギアを通して、タイヤに繋げる役割をしているのですが、クラッチを踏むことにより離れ、クラッチを戻すことにより、動力を繋げるという操作になります。

クラッチを一気につなぐと、動力となるエンジンの出力と、タイヤと地面の摩擦の影響でエンストします。
なので、つなぐのに時間がかかると坂道発進では動力不足で後退してしまったりもします。
慣れてしまえばなんてことないのですが、教習所で最初の難関であり、坂道発進でまた躓くという非常に厄介な操作。
オートマ車はこのクラッチ操作がなく、ギアチェンジを自動で行ってくれるので、運転に集中できるというメリットがあります。
ここまで読むと
「なんだマニュアルって不便なだけじゃん」
と思ったかもしれませんね(実際オートマの方が便利なんだけど)
けど、オートマにもデメリットがあるんです。
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オートマは力が100%伝わらない

オートマ車の場合、ギアチェンジやクラッチの役割を自動で行っておりますが、ミッション車と違いクラッチだけが動力を伝えるわけではなく、オイルが満ちたトルクコンバーターと呼ばれるミッションの役割を果たしている機能があります。
オートマ車はギアチェンジしているのですが、最近の車は技術も進化しており、いつギアチェンジしているのか全然わからないです。それくらいスムーズにギアチェンジしているんです。
逆に古い車だと、ギアチェンジの際にガクッと加速したり、エンジン音とのタイムラグを感じられるので、「ああギアチェンジしているんだな」というのが分かったりもします。
オートマの仕組みとパワーロスについて
これは直接エンジンとギアを繋ぐわけではなく、図を見て頂ければわかりやすいと思うのですが、扇風機の片方が回ることで相手も勝手に回るという駆動方式。


これがオートマ車特有のクリープ現象が起こる原因。
エンジンは常に動いている状態なので、その動力が伝わるとオートマ車の場合ブレーキを踏んでいないと進んでしまう現象です。
そのためクラッチとは違い、間にオイルを挟んで回しているため、トルコンスリップと呼ばれる現象がありました。
エンジンを回してもその間のオイルが回ってから相手に伝わるまでのタイムラグですね。
そして、オイルは温度が上がると粘度が下がるという性能があり、使い続けているとパワーが全然伝わらないということに。
だからといって硬いオイルを入れてしまうと、エンジンからの出力が直にギア側に伝わってしまうため、ダメージがでかくなってしまう……
そのため、バスや大型車などが最近までマニュアル車だったのは言うまでもありません。
しかし今ではパワーロスも無くなりつつある
だがしかし、それを解消したのが、ロックアップシステム。
エンジンとタイヤの回転が同じぐらいになったら動力ロスを減らすためにオイルで満たされたところをつなげてしまおうという機能。
もちろんこれで動力が完全に伝わるため、マニュアル車と大差ない動力伝達ができるようになりました。
最近の車で同じ車種のオートマ車、マニュアル車があるとしたら、大差がない結果になると思うのですが、日本での新車マニュアル車の販売が全体の1~2%という現状比較はあまりできず…。
ただ、これはマニュアル車に乗り慣れてるという前提があります。
昔の車の場合は、断然マニュアル車がロスなくパワーを伝えられるという点で、優れていました。
今のオートマ車で優れている無段階ミッションの場合は、ミッション車の5~6段変速のギアでは補えない速度域も補えることになるので、燃費の差はなくなる可能性もあります。
オートマ車とマニュアル車、燃費はどちらがいい?

もし、マニュアル車に乗り慣れている人が乗った場合、オートマ車よりもマニュアル車の方が燃費が良くなる傾向です。
最近の車はオートマ車といってもCVTという無段階のギアのようなものにより、細かくギアチェンジを繰り返し、ロスを少なくしたり、技術の進歩でトルコンによるロスを減らしたりと、昔と比べて差は大きく出なくなってきています。
ただ、坂道などのテクニカルな環境では、コンピューターによる制御より、マニュアル車に乗り慣れた人が運転する方が断然良いと言えるでしょう。
コンピューターはこの先の路面状況までは把握していませんから、こちらがブレーキをかけると考えていてもギアを一段上にあげたり、加速したいところでギアを下げてくれなかったり。
それを自分の意志でできることが、マニュアルならではの楽しみとも言えるでしょう。
実はオートマ車とマニュアル車は重量差がある
同じ車でオートマ車とマニュアル車がある場合、まず重量の差が出てきます。
マニュアルの場合クラッチのみの重量なのですが、オートマ車の場合トルクコンバーターやオイル、その操作をするためのコンピューターなどで、重量がかさみます。
その重量の差により、少なからず燃費に影響が出るのは間違いありません。
一人でワインディングを流して運転してる時と、同じ道路なのに、旅行等で人や荷物が多いときはブレーキの利きも加速の具合も全然違うのは乗っている人や荷物の重量が原因です。
同じ車であれば、軽い方が燃費がいいのは分かりますよね。
昔、ラウンドワンでポケバイがあったとき、友人と乗ったのですが、私はかなりの細身、友人がかなりの太め。
友人のポケバイは進むこともままならないという事態に。
重量の差が燃費に影響するのは必然的です。
まとめ
- オートマ車とマニュアル車の違いは、クラッチと手動ギア操作
- 昔の車ならマニュアルの方が燃費は良い
- 運転技術により燃費の良し悪しは変わるが、山道など加速、減速が多いところではマニュアルの方が燃費がいい
- 現在の技術だと重量の差が燃費の差
いかがでしたでしょうか?
技術の進歩に伴い、重量の差も、燃費の差もそこまで変わらないのかなと思います。
昔の技術では今一つだったものが、今では実用的になり、人間の手や足を使うよりも機械が行う方が確実になっているのでしょうか。
それでも、燃費が一番変わるのは運転技術の差かもしれません。
マニュアル車を運転していて思うことは、誤発進はありえないということ。
だって、全部手動ですもの。
仮に間違えた操作をした場合、クラッチが切れてれば進みませんし、操作ミスをすると、ほとんどがエンスト。
オートマ車は、誤発進予防装置などがついて、安全性は高まっていますし、オートマ車が悪いとは言いません。
そういった安全性の高いオートマ車は、家族が運転する際には嬉しい話だなと思います。
「ちょっとそこまで」といった利用方法にはかなり適していると思います。
環境、求めるものが違えば、乗りたいものも変わるけれど、いつかボタン一つでゲームのように車が運転出来てしまう日が来たとしても、それでも私はマニュアル車に乗りたいなと。
車を自分で操っているあの感じ、ミッション車ならではの感覚だと思います。
マニュアル車って運転好きにはタマラナイんです。
ではみなさん、事故には気を付けて良いカーライフを。
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